くらしを充実させることが 仕事にも生きてくる

衣服・雑貨部 インナー・雑貨MD担当 窪 真弓(2002年入社) 2002年4月に入社し、無印良品 池袋西武に配属。数店舗で社員としてのスキルを磨き、2004年7月に無印良品 本川越ペペの店長として着任。2008年2月には衣服・雑貨部 DB数値担当に就任。2015年9月より産休を取得、2016年10月には職場復帰し、同部 雑貨担当 MD開発担当の仕事と子育てを両立している。
※MD=Merchandising。商品の企画から店頭に並ぶまでの一連の業務。
※DB=Distribution。全社在庫の適正化をめざし、在庫コントロールを行う業務。

お客様目線のものづくり

 入社してから現在まで変わらず感じているのは、良品計画は“正直な会社”だということです。商品開発においては、ただ売れるものを作ろうという発想ではなく、「本当にお客様や社会に役立つものをつくること」「適正価格であること」「環境や生産者に負担をかけないこと」を大事にしています。
 私は服飾雑貨の企画・開発を担当しているのですが、トレンドを追いかけるのではなく、使いやすさや機能性を第一に考え、お客様のくらしに寄り添った商品づくりを心がけています。そのために、街行く人の服装を観察したり、日々情報収集をすることも大切な仕事です。そうして、自分が企画した商品が店頭に出て、売上が上がったときや、街で自分が作った商品を身に着けている人を見かけたときには、自分のものづくりがお客様に認めていただけたように感じてとてもうれしいですね。

仕事と子育てを両立するために

 2015年に出産を経験したことは、人生においても仕事においてもターニングポイントとなりました。仕事が大好きだった私は、実は子どもを持つことが不安でもあったんです。「復帰して、仕事と育児の両立ができるのか」「どちらかに重きを置かなきゃいけないのではないか」と考えてしまい、子どもは欲しかったけれど、なかなか踏み切ることができずにいました。しかし、社内に育児中の先輩社員がたくさんいたのは、考えを変える大きなきっかけとなりました。仕事でもしっかり成果を出して、子育てを通して私生活も充実させている。そんな先輩ママたちと接しているうちに、具体的な目標が見えてきて、「子育ても仕事も、どちらも頑張りたい」と思えるようになりました。
 産休から復帰して思うのは、仕事と育児の両立は楽ではないけど、つらくはないということ。子どもが体調を崩したときなどは、同僚のサポートが必要になることもあります。そんなときのために、自分の仕事を整理して、誰が見てもわかるようにしておくなど、仕事のやり方を見直すきっかけにもなりました。また、視野が広がって、新しい気持ちで仕事に取り組めていると感じています。

体験するものすべてが仕事に生きる

 改めて思うのは、MDという仕事は自分が経験してきたことすべてを、仕事であるものづくりに生かせるんだということ。たとえば、子どもができてからは、生産者の顔が見える野菜を選ぶようになったり、質の良い寝具を使うようになったりと、生活の一つひとつを丁寧に見直すようになりました。これまでも普段の生活の大切さは、わかっているつもりだったのですが、無印良品が掲げる「感じ良いくらし」とはなにかを、より考えるようになったと思います。
 出産からの2年だけで、こんなにもものの見方が変わっているので、これからも色々なことを経験することで、もっと視野が広がっていくはず。想像するだけでとてもワクワクします。得られた経験を生かし、お客様や社会に役立つものをつくっていきたいと思います。

自分を商品に例えたら

サイズ調整できるラフィアたためるキャペリン

天然のラフィア椰子の葉を使い、一つひとつ手編みで作られている商品です。この帽子のように、人の手のぬくもりが感じられる仕事を私もしたいと思っています。

※組織名称は2021年9月1日のもので掲載しています。