入社1年半で無印良品 岐阜高島屋 店長に着任し、4年目の現在はブロックマネージャーという役職についています。1つの店舗ではなく「ブロック」と呼ばれる広域のマネジメントを行う業務で、私は大阪府南部から和歌山全域までの10店舗が担当です。ブロックマネージャーは複数の店舗について戦略を立てて並走する立場なので、各店舗に足を運ぶ「ラウンド」と呼ばれる作業を繰り返し、店長や社員、スタッフさんたちとコミュニケーションを取っていきます。まだキャリアの浅い私が店長、ブロックマネージャーと順調にステップアップできたのは、“入社2年後に店長になる人材を育成する”という「3年目店長プロジェクト」の存在が大きかったと思います。会社としては、地域に根ざした拠点を増やすうえで必要な人材を育てるという目的があると思いますが、私たちからしても、目標が明確化できましたし、そのための準備もしやすく感じました。店舗でのOJTや研修といったプログラムも役に立ちました。実はもともと積極的なタイプではなく、不安がなかったかというと嘘になります。でも、先輩方がことあるごとに「どんどん失敗しなさい。失敗でしか学べないこともあるし、そのために上司や先輩がいるんだよ」と声を掛けてくれました。そういう雰囲気づくりが、一番大きかった気がします。
ブロックマネージャーになって店舗と本部の橋渡し役的な動きをするようになって、会社全体の方針や取り組みにダイレクトに触れるようになり、さらにモチベーションが上がりました。自分たちのやっていることの延長線上に“社会全体に良い影響を与える可能性”があることが肌感覚で感じられ、ワクワクしています。ただ、ブロックマネージャーになった当初は、そうした気持ちを店舗のメンバーたちにどう共有すればよいか、少し悩んだ部分もありました。当時の私は気負いもあって、「こうあるべき」「こうしてください」といった一方的な指示を出しがち。自分より経験豊かな店長や社員もいるなかで、それでは伝わらないですよね。しばらく経ってそこに気が付き、結論ではなくプロセスから一緒に考えたり、相手の意見をしっかり聞いたりといった対応を取れるようになって、少しずつ改善していきました。まだまだ試行錯誤中ではありますが、相手と自分のアイデアの良い部分がうまく融合して結果が出たときは、とてもハッピーな気持ちになります。
これもブロックマネージャーという立場になってからの変化ですが、商品開発や流通といった本社部門の業務にも興味がわいています。もともと私は、お客様と直接コミュニケーションできる店舗の仕事を極めたいと思っていましたが、現在の業務を通じて「ひとつの商品やサービスがお客様に届くまでに、これだけの人がこれだけの努力をしているんだ」と改めて気付かされました。良品計画に入社し、働いている自分が、そこを知らないのはもったいないと。店舗へのこだわりは今も変わらずありますが、異なる分野で経験を積んで自分の引き出しを広げることで、いつか店舗に戻ったとき、より良い接客や運営ができるようになる気がしています。ここまであっという間の3年間でしたが、振り返ってみると、立場が人をつくるというのは本当だなと実感します。まだまだ挑戦は続きますが、「まず、やってみる」精神で目の前のことに取り組み、新しい知識やノウハウをどん欲に吸収していきたいと思います。
本部と現場の橋渡し役的な動きを務めるため、両者と密なコミュニケーションを取るように心がけています。本部とは、週の前半に上司と1週間のブロック運営のポイントと店舗での点検項目を擦り合わせ、それにもとづいてやるべきことの優先順位を付けます。現場とは、毎日同じ店舗に出勤するわけではないので、ラウンド業務が重要になります。基本的な点検項目だけでなく、社員やスタッフさんと積極的にコミュニケーションをとり、信頼関係を築くよう心がけています。
スキンケアの際、化粧水の前に使う商品で、保湿成分を浸透しやすくします。ブロックの理想や方向性を、店舗と並走しながら浸透させていくのがブロックマネージャーの役割と思っているので、親近感がわきます。また、天然水使用で無香料なので、肌質を問わず多くの人に使用してもらえるのがポイント。自分もさまざまな年代、立場の方とわけ隔てなく接することをモットーにしています。
※組織名称は2022年2月1日のもので掲載しています。