自分の理想とする
店舗づくりを実現するため、
手を挙げて新店の立ち上げに挑戦

無印良品 サンシャインシティアルパ 店長 蒲生 達大

埼玉県出身。2010年に新卒で大手高級スーパーに入社。売場づくりや店舗マネジメメントを経験した後、転職エージェントからのメールで良品計画の中途採用を知り、2018年に中途入社。無印良品 渋谷西武、上野マルイ 無印良品を経て、2021年2月に無印良品 アピタ島田の店長に就任、無印良品 静岡パルコを経て、2022年より、無印良品 サンシャインシティアルパにて新店の立ち上げを行う。

商売の面白さに気づくスタッフを増やしたい

いきなり店長をやれと言われても、みなさん戸惑うと思います。自分は前職で小売の経験がありましたが、「自分で計画を立てて、それを結果につなげる」という点では、どの仕事でも基本は同じだと思います。ただ、小売の場合は、自分で考えたことをすぐに売場に反映できて、お客様の反応が変わっていくのがわかること、やろうと思えば自分自身で接客して顧客の反応をダイレクトに楽しめるのが面白い点だと思います。
いま、無印良品は出店を加速させていますが、自分が新店の店長をやりたいと手を挙げたのも、ゼロから自分なりの店舗づくりをしてみたかったから。新しいスタッフを自分で育てながら、「商売の楽しさ」をスタッフたちに気づいてもらうことを目指しています。まだ、自分が率先して背中を見せながら、スタッフ達にそうした気づきを促している段階ですが、組織の指示通りに動くのではなく、自分がどうしたいかを考え、計画し、お客様に反応していただく、そんな自覚を持ったスタッフが一人でも増えると、もっともっと良い店舗になっていくと思います。

「自分はこうしたい」と言える
ブロックマネージャーの存在

良品計画に入社して最初に配属された無印良品 渋谷西武では、食品担当でした。無印良品では、大きく分けて店舗内に3つの担当があり、生活部門、食品部門、衣服雑貨部門と分かれています。ひとつ上の店長代行になると、その3部門を統括し、店長業務をほぼ担える立場として店舗を統括します。2店目の上野マルイ 無印良品では、そうした立場で店舗全体を見ていたのですが、店長に任用されて初めて担当した無地良品 アピタ島田では、やはり勝手が違って初めは苦労しました。20人のメンバーをどうマネジメントするのか?経験のない業務をどのように進めればよいのか?など。これであっているのかわからず手探りの中、一人で抱え込んでいましたが、大きかったのはブロックマネージャーの存在。店舗づくりの試行錯誤で悩んだ時も、「自分はこうしたい」という意見をぶつけると、そこに経験に基づいたアドバイスをくれる、というコミュニケーションがありがたかった。「こうしなさい」と言うことは簡単だったと思うのですが、それよりも店長の主体性や意欲を大事にしてもらった感覚があります。今風に言うと1on1みたいな感じです。しばらくすると先輩店長に聞いてみたり、周りの新任店長に聞く余裕もでてきました。

「毎日行く無印」へ変わり、
地域に根ざした店舗をつくる

コロナを経て、無印の店舗づくりも変わってきています。アパレルや家具などを買うためにたまに行く無印から、「毎日行く無印」に変わるべく、食品や消耗品などの日用品を増やして、より日常に寄り添う商品ラインナップを増やしています。
サンシャインシティアルパも都心のイメージがあるかもしれませんが、東池袋など近隣に住むファミリー層が増えており、豊島区の子育て世代も増えていて家族での来店が多いんです。なので、家具などの展示は思い切って省き、日用品を強化しています。そこに加えて、たまに無印にいらっしゃるお客様にも驚いてもらえるように、大きな展示ステージを2つ設置しています。これは全国でもうちの店舗だけです。
無印良品って、どこにいっても同じ商品、同じ店舗というイメージがあるかもしれませんが、衣食住の商品ラインナップが多いだけに、立地や顧客、気温やお客様動向を見越し、先回りして店舗づくりの計画を立てることで、商売の結果につながる独自の店舗づくりができます。店長の裁量で、地域の日常を支える商売ができるのは、これから無印良品の店長になろうという方にもっと知っていただきたいポイントです。

良品計画を利用して、やりたいことを実現する

無印良品では、店舗の役割として、地域課題の解決を掲げています。自分はいまはまだ、その基盤をつくっている段階です。ただ、店長になって、池袋の地域イベント(池袋リビングループ・グリーン大通りを活性化するために年4回開催されている)を企画していらっしゃる方と話して気づいたのは、街自体が魅力的になれば、そこに来る人も増え、そこに貢献できると結果的に無印良品にもメリットが返ってくるということ。池袋という街を知り、その街を好きになって、この街をよくしたい、貢献したいという想いを持てば、無印良品はネームバリューも商品も多様にありますし、地域に貢献できる可能性は沢山見えてくると思います。街の清掃に参加したり、防災イベントに商品提供してブース出展したりすることで、スタッフも地域に貢献することへの意欲が上がってきています。
結局、そうした活動をするのも、「自分がこうしたい」という意欲を持って計画するかどうか。そうしないと、結局は継続しませんし、いい成果にもつながらないと思います。良品計画という会社を利用して、こういう社会にしたいとか、自分の仕事がもっと大きいことに繋がっているという視野を持てると、きっといい仕事ができると思いますし、自分もそうありたいと思います。現場の楽しいことも、苦しいことも経験してきたからこそ、店長ができることが沢山あるというのが見えてきました。これからもっと、店長がやれる可能性を押し広げていきたいと思います。

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