PROJECT/02:団地再生 地域とつながり、一緒に成長していく 光が丘パークタウンゆりの木通りプロジェクト PROJECT/02:団地再生 地域とつながり、一緒に成長していく 光が丘パークタウンゆりの木通りプロジェクト

無印良品とUR都市機構が手がける、団地リノベーションが進む光が丘パークタウンゆりの木通り。この街ではじまっている、地域とつながるシェアハウスと店舗づくりのプロジェクトをご紹介します。

MEMBER

  • 渡部 奈保

    渡部 奈保 販売部 販売オペレーション課 インテリアアドバイザー マネージャー

  • 加藤 優李

    加藤 優李 MUJIcom 光が丘ゆりの木商店街 店長

※組織名称・掲載内容は取材当時のものです

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STORY/01

団地に、人が憩う場所を

 団地の良さを見直し、優れた部分を活かしながら無印良品の工夫をかけ合わせた賃貸住宅をつくるMUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト。これまでは居住空間をメインにリノベーションを行ってきましたが、光が丘パークタウンゆりの木通りでは部屋という空間から飛び出し、地域と無印良品の理想の関係を考えるまったく新しい取り組みが進んでいます。

 光が丘パークタウンゆりの木通りの団地内にある、かつては高齢者向け施設だったというスペース。空き室となっていたこの場所を何かに活用できないかという相談が良品計画に届いたのは、2017年の夏のことです。担当として白羽の矢が立ったのは、法人担当のインテリアアドバイザーである渡部でした。

STORY/01 宮尾弘子

 現地を訪れた渡部は、団地の入居率が高いにもかかわらず、周辺を歩いている人が少ないと感じました。「高齢化が進む地域であることは事前に調べて知っていましたが、団地内に住民同士がおしゃべりをしたり、くつろいだりできる憩いの場が少なく、活気がないと感じました。また、相談があった物件の中庭には菜園があるものの、そこでも交流はあまりない様子で、もったいないなと感じましたね」と渡部は当時の印象を振り返ります。

 渡部をはじめとするプロジェクトメンバー内で検討を重ねた結果、施設をまるごとリノベーションして、海外のMUJIから研修などでやって来る社員向けのシェアハウスつくることに。彼らの日本での活動拠点になることから、「MUJI BASE」と名付けました。こうして、無印良品と団地に住む人々との交流から地域のコミュニティの活性化を目指す「光が丘団地プロジェクト」がはじまりました。

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街とシェアするシェアハウスづくり

 一般的なシェアハウスはキッチンやリビングなどを居住者で共有するケースが多いですが、それでは建物内だけで完結してしまい、外部への広がりが生まれません。地域とつながり、団地ならではのコミュニティを築くためには、周辺環境をシェアハウスに取り込むことが必要なのでは——そう考えた渡部は、「街とシェアするシェアハウス」というコンセプトに辿り着きました。

「中庭に面した主玄関とシェアハウスのメインフロア、そして中庭まで含めて、居住者と地域の方々の共用部と位置づけたんです。中庭でイベントやマルシェを開催したり、MUJI BASEのメインフロアで気軽にくつろげるようにしたり、建物の中と外をゆるやかにつなぐことで地域の方に活用していただけるようにつくりました。団地の住民や、MUJI BASEを利用する社員の交流によって、このスペースにさまざまな価値が生まれるのではないかと思っています」

STORY/02 中川実

 集まって住むことの意義を考えた渡部は、MUJI BASEの内装にも工夫を施しました。共用部に自然と人が集まるように、各部屋の内装と家具はあえて必要最小限にしました。個室に設置したのはベッドとデスク、ワードローブバーのみ。それ以外の布団や照明、ラグ、日用品などのアイテムは、共用部にあるストック庫から必要なものを選べるようにしたのです。

 「ストックをシェアして好きなものを自由に使える仕組みにすることで、社員がいろいろな商品を試すきっかけになればと考えました。自分で実際に商品を選んで使ってみることで、新たな気づきにもつながります。また、MUJI BASEには工房を設けているので、商品の組み立てやDIYをすることも可能です。無印良品のある生活を体験し、自分の手でくらしを整えることができる、それがMUJI BASEなんです」

 こうして2018年6月にオープンしたMUJI BASEは、海外のMUJIスタッフの活動拠点になるとともに、光が丘パークタウンゆりの木通りの新たなコミュニティスペースとしてにぎわいをみせています。

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地域と店舗の良い関係を築く

 MUJI BASEのプロジェクトが進む一方で、店舗という切り口から光が丘パークタウンゆりの木通りの活性化を考える社員がいました。団地内に新しくオープンする予定の、MUJIcom 光が丘ゆりの木商店街の店長を務める加藤です。当初は近隣の無印良品の店長が兼務する予定だったところ、このプロジェクトを知って、自ら店長に立候補したといいます。

 「地域の人とつながる店舗づくりをしてみたいと思っていたときに、このプロジェクトの話を聞いて、いてもたってもいられなくなって。担当に決まる前から光が丘ゆりの木通りに来たりして、店舗のイメージを膨らませていたんです。店舗がオープンするまで少し時間があったので、この期間をつかって住民の方との関係性を深めていこうと思いました」

 住民と協力して、一つひとつ声を聞きながら、周辺に住む方々に求められる、役に立つ店舗をつくりたい——そう考えた加藤は、オープンまでの期間を「団地に住む人と一緒に店舗をつくり上げる期間」として準備を始めました。

 その1つが、2018年6月のMUJI BASEのお披露目会で実施された「第1回井戸端かいぎ」です。これは新しくできるMUJIcomでどんなものを買いたいかを、住民に5つ選んで投票してもらうという試み。幅広い年齢層の方に参加いただき、「学校で必要な文房具などを扱ってほしい」「新しい本との出会いがほしい」といったリアルな声も寄せられ、地域のニーズの発掘につながりました。このほかにも住民から「やってみたいこと」「教えてもらいたいこと」を募集してワークショップの企画を考えるなど、住民の話を聴くことを重視しながらオープン準備を進めました。

STORY/03 大箸万里子

 また、住民の方との交流を図りたいという考えから、8月には団地ごとに開催される夏祭りに無印良品として出店。出張店舗をオープンさせるだけでなく、ステージ設営から無印良品のスタッフが参加し、自治会と一緒になって祭りを盛り上げました。こうした取り組みの背景にあったのは、「無印良品も“光が丘ゆりの木通りのご近所さん”と住民の方に思ってもらえる関係を築きたい」という加藤の想いです。

「住んでいる方と店舗がつながることで、団地にくらす人同士がつながっていく。地域のつながりのきっかけになるような店舗をつくっていきたいです。光が丘ゆりの木通りのプロジェクトに参加するようになってから、商品の先には生活している人がいるということを改めて実感する日々を送っています。店舗が完成したときに『ようやくできたね』と声をかけてもらえるようなご近所付き合いをしていきたいです」

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STORY/04

たくさん考えて、自ら動く

 MUJI BASEを担当した渡部と、MUJIcom 光が丘ゆりの木商店街の店長となる加藤。光が丘ゆりの木通りのプロジェクトを担う2人は、日々の業務を通して無印良品をより深く知るうちにやりたいことを見つけ、自身のキャリアアップにつなげてきました。

 自ら手を挙げて店長になった加藤は、「どんな事業をやりたいか、どんなことをしたらお客様の役に立てるかを考える機会はたくさんあります。そしてやりたいと手を挙げたらチャンスを与えてもらえるので、仕事がとても楽しいです」と話します。一方、渡部も「無印良品がこんなにいろいろな事業を展開しているということを入社してから知りました。今後も、このような地域社会との関係を深めていくプロジェクトに関わっていきたいです」と語ります。

 光が丘パークタウンゆりの木通りのプロジェクトはまだ始まったばかりです。2人の成長とともに、MUJI BASEもMUJIcomも、住民の声を取り入れながらどんどん変化していくにちがいありません。

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