PROJECT/01:国内店舗オープン ゼロからはじめる理想の店づくり 「オープニング店長」としての責任とやりがい PROJECT/01:国内店舗オープン ゼロからはじめる理想の店づくり 「オープニング店長」としての責任とやりがい

無印良品事業の最前線に立つのが、新店のオープニング店長です。2017年11月、無印良品 イオンモール甲府昭和がオープンするまでの店長の奮闘の軌跡を追いました。

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  • 清重 知志

    清重 知志 無印良品 イオンモール甲府昭和 店長

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理想の店への第一歩

 新しい店を立ち上げる──店舗運営に携わる者にとって、それはひとつの目標であり、大きな喜びです。店長代行としてこれまで2度、新店オープンに立ち会った清重も、自身が店長として理想とする店舗をつくることを目指してきた一人でした。

 無印良品 イオンモール鹿児島で店長を務めていた清重に、山梨県甲府市内に新たに店舗を立ち上げるというミッションが下ったのは、2017年7月末のこと。同市内にあった既存の店舗を閉店し、より広い売場の新店舗に引き継ぐことになったのです。清重は既存店舗のクロージングの指揮と並行して、11月23日の新店オープンに向けて準備を進めていくことになりました。

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 店舗がターゲットとするお客様や、それに応じた品揃えは、立地によって異なります。今回の新店が入るのは大型ショッピングモールの一角で、訪れるお客様はファミリー層が中心です。しかし、周辺には他の商業施設が少なく、わざわざ東京まで買い物に出かける若者も少なくありませんでした。となると、若年層のお客様も多数訪れることも予想されます。

 こうした店舗の周辺環境をふまえ、本部から示された方向性は「無印良品としてあるべき品揃え」、つまり「どのカテゴリーの商品も、専門店に負けない充実した品揃え」を擁する店舗であることでした。このテーマのもと、清重の奮闘がはじまりました。

STORY/02 清重知志

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“司令塔”としての役割

 新しく店舗を開設する際には、どのような売場をつくり、どうやって商品を見せていくかという、“器”の設計からはじまります。そして、実際に陳列する商品や什器、販促資材、販売にあたるスタッフなど、さまざまな物や人の準備が必要です。それらを、いつまでに、どれだけ準備するのかという計画を立て、実行にあたります。新たにスタッフを採用する場合は、面接や教育も行わなければなりません。

 また、倉庫や事務所といったバックヤードも、作業効率の良い導線を考えて備品を配置したり、経理関係のシステムを手配したりと、お客様から見えない部分をしっかり整えていくことも大切です。もちろん、オープンにかける予算の管理や、入居するモールの運営会社との交渉ごともあります。

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 店長は、それらすべての“司令塔”として、本部の担当部門や、エリアマネージャーらと密にコミュニケーションをとりながら、各スタッフに指示していきます。

 さらに今回は、準備期間が通常の出店より短いうえに、既存店舗の閉店作業も重なりました。在庫をどのような販売計画で減らしていき、どれだけ新店へ移動させるかなど、スムーズに新店の運営を開始するための業務も並行して行うことが必要だったのです。「厳しいスケジュールでもなんとかやり切れたのは、スタッフとのチームワークによるもの」と清重は振り返ります。

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店舗の個性は、店長の個性

「判断し、決めること」──ひとことでいえば、それが店長の仕事だと清重はいいます。ただし、「大切なことはひとりでは絶対に決めない」とも。清重の下には、店長代行と社員ひとりがサポート役として勤務していますが、自分の頭のなかでは半ば決めていることでも、一度彼らの意見を聞き、3人で合意したうえで進めていくようにしたそうです。その理由は、スタッフの参画意識を高めるとともに、自分にはない視点を求めるため。その結果、難しいと判断したことは、店舗を代表して交渉にあたることも厭いませんでした。

 たとえば、今回は入居するモールの工事の影響で、商品を陳列するための時間が限られていました。「オープン日をあるべき売場の状態で迎えるには、当初のスケジュールのままでは到底間に合いませんでした」と清重はいいます。そこで、施設側と折衝し、店舗側の作業開始日を早めることでなんとか間に合わせることができました。清重があえてそこまで踏み込んだのは、不完全な状態で開店しても、スタッフが疲弊するだけでなく、結果としてお客様にも満足していただけないと判断したからでした。

 こうした彼の姿勢は、店舗の個性となって現れます。同じ場所で店を立ち上げても、店長の個性によって店舗の雰囲気や佇まいは違ってくるといいます。清重が大切にしたのは「調和」でした。

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 新スタッフの採用基準としたのは「笑顔で、アイコンタクトをとって話ができること」。社員ふたりにも、「アルバイトスタッフやパートナースタッフと話すことをいちばんの仕事にしてください」とお願いしました。
「スタッフ全員のチームワークを良くするためにも、コミュニケーションは大切ですから。私が他の業務で現場を見られないときでも、スタッフが相談できる窓口が必要だと思ったんです。新店オープンは、通常の運営業務にはない仕事がたくさんあって大変なぶん、成長できるチャンスでもあります。一緒に働くスタッフにも、そこにやりがいを感じて取り組んでほしいですね」

 そこで働くスタッフの雰囲気は、店舗そのものの印象としてお客様にも伝わるもの。だからこそ、清重は「調和」をキーワードに掲げたのです。

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終わらない店づくり

 「開店2週間前までは、ほんとにオープンできるのかなと不安でした。きっとスタッフも同じだったと思います」と清重は明かします。しかし、苦労が大きかったぶん、なんとか開店にこぎつけたときの感激もひとしお。オープン初日からたくさんのお客様にいらしていただき、感極まって涙を見せたスタッフもいたほどです。

「新店を立ち上げたあとは、ほっとすると同時に、その達成感から“次は既存店で働きたい”と思うんです。でもその後、既存の店舗に異動して働くうちに、“もう一度、ゼロから自分の手で理想の店舗をつくりたい”という思いに駆られるんですね」

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 今回のプロジェクトで、店長として新店を開くという夢はかないました。しかし、オープンさせることだけが、店舗づくりではないといいます。
「幸い、たくさんのお客様に来店いただいていますが、本当に満足していただくためには、まだまだ改善すべきことがたくさんあります。一日も早く理想の売場、理想のオペレーションを確立させて、地域の方々の役に立ち、愛着を持っていただける店にしていきたいですね」

 清重の理想の店舗づくりは、今現在も続いています。

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